東京ヤクルトスワローズからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた村上宗隆が、シカゴ・ホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億7000万円)の契約で合意した。背番号は日本時代と同じ「5」。再建途上にある名門球団の中軸として、25歳のスラッガーがいよいよMLBの舞台に立つ。
契約概要とポスティングの条件
ホワイトソックスは現地時間12月21日、村上と2年3400万ドルの契約で合意したと発表した。村上のポスティング期間は11月7日に開始され、45日間の独占交渉期間の最終盤で合意に達した形だ。契約に伴い、古巣・東京ヤクルトスワローズにはおよそ657万5千ドルの譲渡金が支払われると報じられている。
| 契約球団 | シカゴ・ホワイトソックス |
| 契約期間 | 2年(2026〜2027年シーズン) |
| 契約総額 | 3400万ドル(約53億7000万円) |
| 契約方法 | ポスティングシステムによる入札・交渉 |
| 譲渡金 | 約657万5千ドル(出来高により増額の可能性) |
| 年齢 | 25歳 |
| 背番号 | 5 |
| 想定ポジション | 一塁手/三塁手/指名打者 |
契約はあえて短期の2年とされており、2027年シーズン終了後には年俸調停を経ずにフリーエージェント(FA)として再び市場に出られる見込みだ。メジャーの環境に適応し結果を残せれば、27歳でより大型の長期契約を狙える構図となっている。
村上宗隆のプロフィールと主な実績
村上は熊本県出身の右投左打の内野手で、2018年にドラフト1位で東京ヤクルトスワローズに入団。高卒2年目の2019年にセ・リーグ新人王を獲得すると、以降はNPBを代表する本格派スラッガーとして活躍してきた。
| 生年月日 | 2000年2月2日 |
| 出身地 | 熊本県 |
| 投打 | 右投左打 |
| ポジション | 三塁手/一塁手 |
| NPB通算成績 | 1003試合、打率.273、出塁率.394、長打率.550、265本塁打、722打点 |
| 主なタイトル | セ・リーグMVP(2021・2022)、三冠王(2022)、新人王(2019)など |
とりわけ2022年シーズンは、打率.318、56本塁打、134打点で「三冠王」を獲得。日本人選手としてのシーズン本塁打記録を更新し、NPB史に残るモンスターシーズンを送り「村神様」の愛称で親しまれた。
日本代表としても2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝メンバーの一人として活躍。準決勝・メキシコ戦でのサヨナラ打、決勝・アメリカ戦での豪快な本塁打など、国際舞台でも勝負強さを見せている。
再建中ホワイトソックスの「切り札」になれるか
ホワイトソックスはここ3シーズン連続で100敗に沈むなど、長期低迷からの再建途上にある。2026年MLBドラフト全体1位指名権を手にし、有望な若手コアとともにチームの土台を作り直している最中だ。
そこに加わる村上には、左の長距離砲として中軸を任されることが期待される一方で、近年課題とされてきた三振の多さや守備力への懸念もある。三塁と一塁の両方を守ってきたが、MLBでは指名打者としての起用が増える可能性も指摘されている。
それでも、25歳という若さでNPB通算265本塁打を放ってきたパワーは健在だ。2025年シーズンは脇腹の故障もあり出場56試合にとどまったものの、それでも22本塁打、OPS1.000超と圧倒的な数字を残している。まずは健康を維持しながらメジャーの投手にどこまで対応できるかが、2年契約の評価を左右することになりそうだ。
本人コメントとヤクルトの発表
東京ヤクルトスワローズは球団公式サイトで、ポスティング・システムを通じて村上とホワイトソックスの契約が成立したことを発表。村上本人のコメントも掲載されている。
幼少期から指導してくれた関係者や、背中を押してくれた球団・チームメイトへの感謝を述べた上で、天国の衣笠祥雄球団会長に向けて「ようやくスタートラインに立てました」と報告。最後は「死に物狂いで頑張ります」と決意をにじませ、メジャーの舞台に挑む覚悟を示した。
また「シカゴ・ホワイトソックスで野球ができること、メジャーリーグという夢の舞台でプレーできることにワクワクしている」とも語り、日本のファンに対しては「これからも変わらぬ叱咤激励をよろしくお願いします」とメッセージを送っている。
今後のスケジュールと2026年シーズンの展望
ホワイトソックスは現地時間22日に本拠地球場で入団会見を実施。村上は英語で「White Sox Nation, you guys are in my heart」と挨拶し、白い靴下を取り出してファンの笑いと歓声を誘うなど、新天地での第一歩として印象的な姿を見せた。
2026年シーズンのホワイトソックスは、依然として優勝候補とは言い難いものの、伸び盛りの若手と村上の加入で攻撃力の底上げが期待される。日本のファンにとっては、シカゴの地でどこまで本来のパワーを発揮できるか、そして2年後にどのようなキャリアの選択をするのかという点にも注目が集まりそうだ。
