FC町田ゼルビアが、ついに悲願の「国内主要タイトル初制覇」を成し遂げました。11月22日に国立競技場で行われた天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 決勝で、前回王者ヴィッセル神戸を3-1で撃破。藤尾翔太の2ゴールと相馬勇紀の一撃で、創設37年目にして初めて天皇杯トロフィーを掲げました。
試合情報
- 6′ 藤尾 翔太(町田)
- 32′ 相馬 勇紀(町田)
- 56′ 藤尾 翔太(町田)
- 62′ 宮代 大聖(神戸)
前半で主導権を握った町田、藤尾&相馬の鮮烈弾で2点を先行
試合は序盤から町田が自分たちの形を押し通しました。6分、左サイドで中山雄太が縦に仕掛けてクロスを送り込むと、GK前川黛也との競り合いの中でこぼれたボールが藤尾翔太に当たり、そのままゴールイン。やや幸運な形ではありましたが、狙いどおりの「前からの圧力」と「速い攻撃」がいきなり結果につながりました。
勢いに乗る町田は32分、今度はミッチェル・デュークの鋭いスルーパスから相馬勇紀が抜け出します。最終ラインの背後を突くお手本のような動き出しから、左足で冷静に流し込んで2-0。守備に軸足を置きながらも、少ないタッチでゴール前まで運ぶ町田らしい攻撃で、前半のうちに大きなアドバンテージを手にしました。
神戸の反撃をいなした後半、藤尾が再びネットを揺らす
後半に入ると、連覇を目指す神戸もギアを上げます。大迫勇也ら攻撃陣を次々と投入し、サイドからのクロスやセットプレーで町田ゴールを脅かしました。しかし、最初にスコアを動かしたのも、やはり町田でした。
56分、再び藤尾が魅せます。右サイドからの崩しの流れの中で、エリア内でこぼれ球に反応すると、素早いターンから左足でフィニッシュ。これが決まり、スコアは3-0に。流れがやや神戸に傾きかけた時間帯での一撃で、試合の趨勢を大きく引き寄せました。
62分には左サイドからのクロスに宮代大聖がニアで合わせて神戸が1点を返しますが、その後も町田の守備ブロックは大きく崩れず。昌子源を中心とした最終ラインと、前線からの献身的な守備で神戸の追撃を1点に封じ、3-1のままタイムアップを迎えました。
「0から1」の重み――J3経験クラブとして初の天皇杯制覇
この勝利により、町田は1989年のクラブ創設から37年目で初の国内主要タイトルを獲得。J3を経験したクラブとして初めて天皇杯を制したという意味でも、歴史的な一歩となりました。決勝後のセレモニーでは、キャプテンの昌子源が涙ながらにサポーターへの感謝を語り、スタンドからは大きな拍手が送られました。
エースの藤尾翔太は、この決勝で2ゴールをマークしただけでなく、大会を通じて5ゴールを記録。大会特別協賛賞「SCO GROUP Award」にも選出され、ストライカーとして存在感を示しました。相馬、デューク、中山ら攻撃陣の連携も冴えわたり、「守備的なだけではない、アグレッシブな町田」のスタイルを全国に印象づける一戦となりました。
一方の神戸にとっては、2年連続決勝進出での連覇はならず。ただし、0-3から1点を返して最後まで攻め続けた姿勢は、王者としての意地を感じさせるものでした。来季以降、再びタイトルレースに絡んでくる可能性は十分にあると言えるでしょう。
ハイライト&公式コンテンツ
試合の雰囲気やゴールシーンは、公式ハイライト動画やクラブ公式チャンネルのコンテンツでチェックすることができます。
藤尾のゴールシーンや、試合後インタビューでは、選手たちが口をそろえて「支えてくれたサポーターへの恩返し」と語っています。Jリーグ、そして日本サッカーの新たな勢力図を象徴する一夜となったことは間違いありません。
