日本ラグビーの裾野は、男子リーグワンだけではありません。女子15人制ラグビーの国内最高峰である「全国女子ラグビーフットボール選手権大会」は、近年、リーグワン公式戦との併催や、YouTubeでの公式配信などを通じて存在感を急速に高めています。
2025年の第11回大会では、東京山九フェニックスが3年連続3回目の優勝を達成。2026年1〜2月に開催される第12回大会も、リーグワン2025-26シーズン第5節との「併催」が発表され、女子ラグビーの観戦機会がさらに広がる見込みです。
国内最高峰「全国女子ラグビーフットボール選手権大会」
全国女子ラグビーフットボール選手権大会は、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(JRFU)が主催する女子15人制の国内最高峰大会です。関東・関西を中心に活動する強豪クラブが集まり、日本一を争います。
第11回大会(2025年)――東京山九フェニックスが3連覇
2025年1月〜2月に実施された第11回全国女子ラグビーフットボール選手権大会は、東京山九フェニックスが決勝でPEARLSを破り、3年連続の日本一に輝きました。
| 日程 | 対戦カード | 会場 | スコア |
|---|---|---|---|
| 2025年1月18日(土)準決勝 | 東京山九フェニックス vs 九州・ながと合同 | スピアーズえどりくフィールド(東京) | 41−13 |
| 2025年1月19日(日)準決勝 | PEARLS vs YOKOHAMA TKM | 三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 | 34−24 |
| 2025年2月2日(日)決勝 | 東京山九フェニックス vs PEARLS | 秩父宮ラグビー場(東京) | 13−5(前半10−0) |
決勝では東京山九フェニックスが、堅守と接点の強さを武器に主導権を握り、そのまま逃げ切り勝ち。公式記録でも「3年連続3回目」の頂点が明記されています。
第12回大会(2026年)――リーグワン第5節と併催へ
JRFU公式によると、第12回全国女子選手権は、2026年1月17日(土)と2月1日(日)に開催予定。大会目的として以下が掲げられています。
- 女子ラグビーの健全な発展と普及
- 女子15人制およびセブンズ日本代表を見据えた競技力向上
さらにリーグワン公式は、2025-26シーズン第5節の2試合と準決勝2試合を併催することを発表。男子トップリーグの観戦に訪れたファンが、そのまま女子のハイレベルな試合も楽しめる環境が整えられます。
女子ラグビーの競技人口・露出が増加
JRFUやリーグワンの取り組みにより、女子ラグビーの競技人口・露出も確実に増えています。
- 女子選手権のYouTube公式中継
- リーグワンとの併催(観客増加)
- 女子選手による育成普及イベント
- 各クラブの女子チームがSNSで積極的に活動を発信
特に併催は大きな効果があり、2025年大会では「男子のリーグワン公式戦 ⇒ 女子準決勝」という流れで観戦したファンが多数。女子の試合の迫力やスピード感に驚く声も大きく、スタジアムの空気が変わり始めています。
女子ラグビーは“これから伸びるスポーツ”
女子ラグビーは世界的にも競技人口が増えており、オリンピックのセブンズや女子ラグビーワールドカップなど、大舞台での注目が高まっています。
国内でも全国女子選手権とリーグワンの連携が進み、未来の日本代表候補たちが同じ週末に大観衆の前でプレーする時代になりました。これからの日本ラグビーを語るうえで、女子ラグビーの存在は欠かせません。
